歌絵本 ひらいたひらいた

絵本を読んでいて「とても勉強になるなぁ」と思うことがあります。


例えばまるで楽譜のような絵本に出会う時。



ひらいたひらいた

わかやまけん

こぐま社



ひらいたひらいた
なんのはながひらいた
れんげのはながひらいた
ひらいたとおもったら
いつのまにかつぼんだ



古くから歌われている日本のわらべうたの歌絵本です。

「こぐまちゃんのホットケーキ」で愛されているこぐまちゃんがその続きを歌います。

ひたすら同じメロディーでの展開。


楽譜ではテンポを速くする時に音符が沢山並び、ゆっくりの時は少なくなります。


この絵本がまさしく楽譜に見えて。


最初のメロディーの提示からの展開。

ここはたっぷり。
リタルダンドをかけてフェルマータ。
ゆっくり絵を味わって次、
という風に。

少しテンポをあげる部分もあります。

ぞうさんと積み木の列車の部分でフェルマータです。
(色々深い意味はあるのですが簡単に説明すると
リタルダンドは  だんだんゆっくり
フェルマータは 程よく伸ばす )




同じメロディーで進めるので一見ずっと同じように見えますが、作者から「こう読んでくださいね」と明確にメッセージがあるように思えます。

勿論、絵本と音楽は違うしそんな意図はないのかもしれませんが、私にはそんな風に見えます。

0歳の、それもかなり低月齢のお子様から楽しめる絵本です。


楽譜を読み解くように絵本を読む。
歌を歌う私が読む歌絵本。

Shinobu Tsumura

関西在住のソプラノ津村しのぶです。 音楽レッスン、リトミック、演奏をしています。

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